サイトウ・キネン・オーケストラ ヨーロッパツアー2004年のドキュメンタリー。 写真も多く、一緒にヨーロッパツアーに行った気分になれます。
写真左は普段見る機会が少ない ウィーン・ムジークフェラインのバックステージ (引用させて頂きました)。
このツアーのチケットは行く先々で、すぐに完売だったらしいのですが、ミラノだけは例外で(プロモーターの力不足?)、直前までチケットの売れ行きが3~4割程度。これを聞いた小澤さんが、サイトウ・キネンのジェネラルマネージャー栗田氏にこう言います。
「カラヤン先生がベルリンフィルのとき、ロンドン公演で2~3割しかお客さんが入らなかった際、『よし、来なかった人々が悔しいと思うような演奏をしてやろう』とメンバーに言って、いつも以上のリハーサルをして実際ものすごい演奏をしたんだ」
そして、楽団員に以下のメッセージを発します。
「音楽が今回本当に素晴らしくて、指揮をやらせてもらって楽しませてもらったし、音楽を研究させてもらったし、本当に嬉しかった。ただ、少し悪いニュースがあります。ここはチケットが売れていない。でも、これが現実だと思う。来なかった人が悔しいと思うような良い演奏をみんなでしましょう」
演奏家は、空席に向かって演奏しているのではなく、そこにいる人間に向かって演奏をしている。
さて、結末は?
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